木造住宅の基礎っていつ建てたものでも同じだと思っていませんか?
基礎に鉄筋が入っていない物件があるのってご存知ですか?
住宅の基礎も日々進化し、変化しています。
どのタイミングで基礎の作り方が変わったのでしょうか?
それは地震です。地震大国の日本では、昔から建物の地震対策に取り組んできました。
大きな地震があるたびに法改正がされています。そう、地震の度に強くなってきてる耐震基準。
1950年に初めて建築基準法が制定されてから、大地震が起きる度に改定が繰り返されてきました。
建築基準法が最初にできたのはいつ?
1920年(大正09年):日本で初めての建築法規が出来ました。
今から約100年前・・・す、すごい・・
これは建築基準法ではなく、30年後に制定される基準法の原型と呼ばれています。
この時はもちろん基礎に鉄筋の規定なんてないですし、耐震規定はとても少ないんです。
1950年(昭和25年):初めての建築基準法が規定されました。
この時は壁量の指定等で、基礎に対しての基準が少ないんです。
いつ法改正が大きく変わったの?
1978年(昭和53年)に宮城県沖地震発生。
1981年(昭和56年)6月1日:建築基準法施行令大改正 新耐震設計基準制定
↑↑とっても大切なターニングポイント!!
この法改正で基礎に鉄筋が徐々に入るようになってきました!
★☆大事な注意ポイント☆★
1981年6月1日以降に”確認申請を交付“されたものに関しては、鉄筋に基礎が入っています。
注意したいのは、建物が完成した”竣工年”ではないということです。
1981年6月1日以降に確認申請を交付された物件は、現法でおいう黄色信号です。
可もなく不可もなく・・壁量は十分だが壁のバランス・配置を改善の必要有り
木造住宅は2000年以降が更に安心!?
「建築確認済証」の交付日が2000年6月1日以降であれば、なお安心です。
なぜか?
1995年:阪神・淡路大震災発生。
阪神淡路大震災の大きな被害により、大きな法改正がされました。
2000年6月1日に木造建築物の耐震基準をより強固にする改正が行われました。
なにが変わったのか?
大きく3つ改善されました↓
- 壁の具体的配置バランス
- 接合部の金物指定
- 基礎の構造の指定
配置のバランスが悪いと、地震が発生した際に建物がねじれるように揺れ、倒壊する危険性が高くなってしまいます。
平成12年の改定ではこの危険性を減らすために、配置基準が具体的に定められました。
更に、筋交いや柱を留める金具の種類を明確化することなどが定められました。
壁の力がいくらあっても、その柱と土台や梁などの接合部が弱いと意味ないですよね。
地震の揺れによって、接合部が破壊され引き抜けてしまい、建物が倒壊する危険性が高くなってしまうのです!
なので、この接合部の仕様(どのような金物を使うか等)は計算によって決定することが規定されました。
2000年6月1日以降に交付された確認申請の物件なら、基礎を含め建物自体なお安心ということになります。
まとめ
基礎も建物自体も1981年6月1日がターニングポイントという事を知っていてください。
住宅選びの際も、いつ確認申請を交付されたものなのかを不動産業者様や売主様へご確認ください!
その情報を知るだけで、基礎に鉄筋があるかないかを知ることができます(⌒∇⌒)
なお、2000年6月1日以降に確認申請を交付された物件はなお安心という事になります。
建築年によって木造のお住まいが地震に弱いかどうか、ある程度見当が付くということは、ご理解頂けましたでしょうか。
次回は、具体的にどのような建物が地震に弱いのか・・?!セルフチェックできるポイントをお伝えします!
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