屋根のトップライト(天窓)は雨漏りしやすい

投稿者: | 2017年10月25日

天窓って、素敵ですよね。

 

晴れた日には青空!

 

夜には星や月。

ロマンティックだわ~

 

あ、落ち葉だ・・・

 

どうやって取るの?

いつも目が行って気になる・・・

 

 

 


雨漏りのリスクが大きい

天窓(トップライト)は、屋根に穴を開けて採光するもので、窓からの採光と比較して3倍も開口面積として計算されます。

建築基準施工法令では、住宅の居室、床面積の1/7以上採光を確保しなければならないとされています。

天窓は小さな面積でも、三倍分として計算されるので、狭小住宅などでは採用されることが多いと思います。

小さな開口面積であっても、天窓の明るさは素晴らしいもので、隣と視線を合わせることもありません。

しかしその反面、雨漏りのリスクは高まります。

 

雨漏りのリスクが高くなる理由

天窓を取り付けるために、屋根に穴を開けます。

天窓部材と屋根面との取り合い部(部材同士が接している箇所)に問題が生じます。

 

天窓は角のコーナー4か所に施工をする際、特に配慮が必要です。

このコーナー部は、”3面交点”と言われています。

何だか話が難しくなってきたような・・・・

何が3面交点なのかというと、

1⃣屋根の野地板の一面

2⃣天窓の立ち上がり直角部分が2面

合計3面が接触する部分になります。その3面交点が4か所もあります。

多くの現場では、防水紙(防水性をもたせた紙)を3面に施工する際はカッターやハサミで防水紙を切り、そのまま折り曲げて天窓をつくられることが多いそうです。

どうしても、防水紙をハサミやカッターで切って折り曲げた部分の中心部には、ピンホールという小さな穴が出来てしまいます。

このままピンホールを放置して天窓を作ってしまうと、いつか雨漏りの危険性がとても高くなります。

しかし、ここは多くの現場で未処理のことが多いそうです。

 

本来ならここで、

✔伸縮性のある防水テープ

✔捨てシーリング(捨てシーリングとは:表面(仕上げ面)におけるシーリングではなく、下地の段階で漏水を防止する為のシーリング処理の事)

✔樹脂製役物(じゅしせいやくもの)

等を施工するなどの方法が採用されるべきです。

雨漏りする可能性の高い部位ですから念入りに施工されるべき所だと思います。

 

 


天窓のガラス面の結露

 

天窓のガラス面の表面結露の心配もあります。

特に台所に天窓を付けると、料理の水蒸気が大量発生して、ガラス面が結露だらけになります。

天窓のガラスはペアガラスになっていますが、水蒸気量が多く温度差があれば結露します。

さらに天窓の設置位置は、天井よりも高い位置が多く、結露した水分をふき取りにくいので放置されがちです。

ガラス面の勾配に沿って流れた結露水は隙間から内部に侵入します。

それが、毎日繰り返されると、木部はすぐに腐り、カビが発生し、住んでいる家族の健康に悪影響を与えます。

 

 

 


天窓(トップライト)

メリット

・おしゃれ

・隣と視線が合わない

・日差しが入りやすく、気持ちが良い

・部屋が明るくなる

・星空がなんといっても最高!

 

デメリット

・汚れる

・落ち葉

・結露しやすい(木造が腐ることでカビが生えることも)

・雨漏りのリスク有り

・ガラスが割れる可能性有り

 

天窓・トップライトはメリット・デメリットがあります。

それらを考慮して検討をおススメします。

 








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