屋根って全部一緒じゃないの?・・・違いますよー!

投稿者: | 2017年9月19日

屋根ってどんな形があるかご存知ですか?

では、どんな形があるか頭で想像してみてくださーい!

 

 

 

・・・何種類思い浮かびましたか??

きっと2・3種類くらいでしょうか?

 

私自身、住宅のことを学ぶまで、屋根の形なんて考えたことがなかったですし、ちゃんと見たこともありませんでした。

きっと今想像された中で、最初に思い浮かんだのが、THE☆屋根って感じの屋根でしょうか。

イラストでいうと・・・

こんな感じでしょうか。(笑)

手で書くときに一番書きやすい形ですよね。

 

ということで、今回は住宅を選ぶ上で大切な屋根の特徴ついて書きたいと思います。

どんな屋根の形があって、どの形が良いの?

どんな屋根の持ちがいいの?

どんな屋根がコスパいいかしら?-・・と色々あると思いますが、順を追って書いていきたいと思います。

 

住宅瑕疵保険会社大手のJIO(日本住宅保証検査機構)では屋根形状別の雨漏り発生数を調査しています。

調査結果では片流れが全体の約75%で切妻が15%、寄棟が6%でした。

 

 

1.切妻屋根(きりづまやね):◯

THE☆屋根って感じの屋根です。皆様も私も「屋根と言えば・・・?」と思い浮かべたら最初に出てくる形の切妻屋根。

漢字がちょっと怖いですが・・・語源はこちら→切妻の語源

 

切妻屋根がオススメな理由・特徴

・構造が単純

・単純だからこそ雨漏りが少ない

・単純だからこぞメンテナンスが安価

・小屋裏のスペースが確保しやすく、ロフトや収納としての利用できる

 

切妻屋根のデメリット

・妻側(三角形に見える箇所)の壁面に太陽光や雨水が当たりやすいため、妻側壁面が劣化しやすく雨漏りリスクが高くなる

・多くの屋根で採用されているので個性がない(と思われる方がいるかもしれない)

 

最近では、洋風の切妻屋根が増えてきました。

そう、特に注意するのが洋風の切妻屋根です。

日本の伝統的な住宅ではケラバと軒先共に出を設けますが、洋風住宅ではケラバの出だけを極端に短くする傾向がありす。

軒もケラバも短い「軒ゼロ住宅」になると更に雨漏りリスクは高まります。

 

 

2.寄棟屋根(よせむねやね):○

切妻の次に多い屋根です。屋根の頂上が線になっています。

屋根のてっぺんから4方向に流れている形の屋根のことをいいます。

切妻屋根よりは雨漏りの可能性は高いです。

 

寄棟屋根の特徴

・落ち着いた雰囲気の家

・雨量、雪量を分散させることができる

・家の雰囲気が和風でも洋風でも大丈夫

寄棟屋根のデメリット

・初期費用が割高

・リフォーム費用が割高

・雨樋が長い

・工期が長い

・トータルコストが高い

屋根上部のY字部分に雨漏りが多い

 

 

3.片流れ屋根:△

片流れ屋根とは、一方向に勾配がついている屋根です。

最近のおしゃれな住宅や、今風な設計士さんがよく採用するデザインだと思います。

最近私の姉夫婦が家の購入検討をしているのですが、「こんな家がいいの!」と見せてくれた写真は

どれも片流れ屋根の軒ゼロのお家でした。(すいません、全然関係のない話をしてしまいました。)

 

片流れ屋根の特徴・メリット

・切妻屋根以上にシンプルなので安価

・デザイン性が高い

・二階屋根裏に広いスペースが確保しやすい

 

片流れ屋根のデメリット

・屋根形状別の雨漏り発生件数では、全体の75%!

・一方向に雨が流れ、水量が増えるの大きな雨樋が必要

・外壁の面積が増える=高価な外壁材を使う場合は不利

 

☆”軒ゼロ住宅”という軒が無い住宅の注意ポイント☆

最近のデザインで、この片流れ屋根のが無い住宅があります。

モダンでおしゃれなデザイン」や

コストを抑えることができる」などのうたい文句が多いです。

そんな軒ゼロ住宅は、屋根と外壁の取り合い部などから雨漏りする可能性があります。

「片流れ+軒ゼロ住宅」は雨漏りが極めて発生しやすい屋根形状になります。

 

軒が無い家の特徴

・夏が暑い:軒が庇代わりになってくれているため、軒が無いと直射日光が全て家に入ってくる

・雨が入る:軒の出がないと雨が降ってきた際に窓が開けられない。窓を開けると、部屋に雨が入ってしまう。

・壁が汚れる:雨に濡れるとどうしても汚れてきます。

屋根の形ひとつで住み心地、将来発生するメンテナンス費用が全く異なります。

屋根の美観・デザイン性・オリジナリティを追求することは危険です。

シンプルな屋根=優秀な屋根なのです!

そしてシンプルな家=優秀な家とも呼べます!

 

 

4.入母屋屋根(いりもややね):×

 

日本の昔ながらの住宅に見られる屋根です。瓦屋根が多く採用されており、

1の切妻と2の寄棟を組み合わせた屋根となっています。

構造的には複雑です。

入母屋屋根の特徴・メリット

・重厚感のある外観デザイン

・小屋裏の通気が取りやすい

・和風住宅にはピッタリ!

・瓦屋根の場合、耐風性がある

 

入母屋屋根のデメリット

・複雑な構造の為、雨漏りの危険が高い

・取り合い部分が多く、高い技術が必要

・もし取り合い部から雨漏りした場合、大工仕事も絡み、より費用が高くなる

・瓦屋根の場合、地震に弱い

 

 

5.陸屋根(ろくやね・りくやね):△

屋上がある水平の屋根のことをいい、鉄筋コンクリートや重量鉄骨で採用される形です。

ビルや集合住宅に多い形ですね。最近ではこのデザイン性から住宅での採用が増えているそうです。

木造ではあまり陸屋根を採用する事はありませんが、陸屋根は決して無理という訳ではありません。

陸屋根の特徴・メリット

・屋上利用ができる

・メンテナンスが容易(平らなので、作業が簡単にでき足場の設置など不要)

・耐風性に有利

 

陸屋根のデメリット

・雨漏りの可能性

但し、ベランダのようにある程度の水勾配(木造の場合1/30~1/60)をとって、しっかり防水工事をすれば心配ないと思われます。

・真夏の日射の熱が階下に伝わりやすい

 

 

いかがでしょうか?

今回は基本的な屋根の形状を紹介いたしました。

屋根の形、一つとっても住み心地や今後のメンテナンス費は変わってきます。

どの屋根が希望か、どんな屋根だと今後生活する上であっているのか等、

少しでもお力になれたら幸いです。

 

ぜひ!まだまだ他にも屋根の種類があります。

少しづつアップしていきます。

 

 








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カテゴリー: 屋根

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